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行き交い留まる所 [大空祐飛・大空ゆうひ]

行ってきた。

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今日が収録の日とは知らず。カメラが入っていたがソワレのためのリハだったのだろうか?それとも観た時のものが配信されたのか?いずれにせよカメラ前の席だったので視線が来ているような感じがしてちょいとキョどってしまった。


初めて入った劇場は隠れ家のような場所にあってキャパもこじんまりしていて良い。


今回の演目は日本で一番数多く上演されているらしいが、「役者がやりたい舞台なんだね」と一緒に観劇した友だちが言っていたように役者にとって身近に感じる魅力的な芝居なのかもしれない。


観終わってからしばらくタイトルは「女優」だっけ?と思ってしまったほどテーマが女優だったのは今回の役者4人の力によるものだろうか。執念と愛着が表裏一体となって留まっている楽屋を舞台にしているが、そこに集う思いの強さに女優そのものを見る。これを男優だけで演じる時はどんな感じになるのだろうか、と興味をもった。


女優ABCDの居る次元の話だが、AとBだけでなくBもCももしかしたら別の次元でもうこの世のものではないのでは、などと考え始めたら面白くなって友人と観劇後の話が盛り上がってしまった。あのセットからしてもうあちら側の世界なのだ。CもDもまだ若い次元の霊だとしたらそれはそれで面白いと思った。


でも楽屋にもいるけど客席にもいると思うよ、などと考えながら見えない客を感じてみるのもまた良き。劇場はそういうところだ。あちら側とこちら側を時空を超えて同じ芝居が演じられている空間。チェーホフと話したと宣言するDもまたそういう時空を生きられるのだ。自由自在に行き交う魂たち。皆舞台が好きなのだ。だから永遠に離れられないのだろう。


ちらしにプロンプターの文字を見てなんだか嬉しくなってしまったが、しかし保坂さんや大空さんがプロンプターとはなんとも豪華な事よ。


滑稽で哀しくてでも芝居への愛しかなくて。そんな霊たちを弔うためにこの芝居が繰り返し上映されているのかもしれないな、と納得したのであった。

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