光の帝国の中で体力と能力をつける [モザイクな国]
もう秋の気配である。
先日、雨上がりに“光の帝国”を見付けた。ルネ・マグリットの世界。
ここしばらく天気が安定しなかったのだが、久しぶりに朝から快晴である。
そんなわけで大学にテキストを買いに行ってきた。
そのついでに教授に挨拶をして、挨拶ついでに頼みこんでもう一コース追加してきた。
明らかに取り過ぎである。が、夏の授業が無くなってしまったぶんいたしかたない。親が帰国してしまったら益々忙しくなるのは目に見えている。だったら今のうちに詰め込んでおいたほうが良いだろう。
NY時代は4年かかるところを繰り上がりでさっさと卒業してしまった。留学生は地元の学生と違って学費やら滞在費やらが数倍かかるので、頑張って勉強する傾向がある。そしてさっさと卒業していく。
まあ前にできたことだから今回もなんとかなるだろう。専攻がDramaからSocial Workに変わったことと年を重ねて海馬の機能が低下していること以外はそんなに違いはないだろう、と、思う・・・。
ところで、こちらのテキストは電話帳のような机上版辞典のようなそんな感じである。
そんなのがコース数のぶんだけある。肩に食い込む。腰にくる。
世の中がデジタル化してペーパーレスになっているというのに、アカデミックな世界はその流れに対抗するかのようだ。まるで能力をつけたければこの重さに耐えろと言わんばかりである。その割にペーパーレスなオンラインの授業があったり、デジタル技術を駆使したプレゼンテーションがあったりするのでそのギャップに苦しむのである。
きっとこうやって体力も能力も鍛えられていくのだろう。こちらは気力だけで付いていくだけである。
マグリットの“光の帝国”は白昼の空の下に夜の風景が広がっている。昼と夜の共存をシュールと言うのであれば、世の中はシュールなことばかりである。そこをしれっと通り過ぎていくのか、それとも立ち止まって思考するのか。結局のところアカデミックな世界にも答えは用意されていないように思う。
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