GO L・・・Finally [モザイクな国]
父上のお供でゴルフに行ってきた。
グリーンに出るのはまだ2度目の初心者である。
母上が新たな伴侶と再出発することになった時、私なりにどうアプローチすれば良いものか模索した。
模索した結果、この新しく家族となる人の興味のありそうなものを理解すべしという結論に至った。
それがゴルフであった。
毎週一緒にゴルフ練習場に通いながら、この人物の性格なりを小学生ながらに分析していた。
しばらくすると「プロゴルファーになれ。」という極端な意見が出た。
そして少しばかりスパルタになった。
悪いが運動に興味はない、と心の中でつぶやきながらも一応毎週練習に付き合っていた。
その後中学生になってブラスバンドに熱くなってからは練習場から遠のいた。
結果、日本でグリーンに出たことはない。
だいたいゴルフというのは、おじ様たちが社会的なステータスをお披露目する場だと思っている。お金もかかるし、ルールも沢山ありそうだ。それにメンバー以外は立ち入り禁止のイメージがある。ただボールを長い棒で打つだけの為に越える壁が多すぎる、そんなのは御免だ。そう思っていた。
だが、ここはゴルフ天国と呼ばれる土地。ゴルフ代も安いので夏の間は老若男女問わず、冗談ではなく本当に毎日ゴルフをしている。小学校低学年くらいの子供でも家族と一緒にプレーできるのだ。
ここなら大丈夫だろうと父上からようやく許可されて初めてゴルフ場デビューをした日、いきなり父上と僅差のスコアを出してしまった。昔のスパルタ練習は無駄ではなかったようだ。
基本的に運動が好きではないので、楽しいかと問われればまだそこまでには至っていない。だが人とコミュニケーションをとる場としてはなかなか良い機会になると思っている。
で、パターで打ちながら突然思い出した。ジェイ・ギャツビーVSトム・ブキャナンのゴルフ対決シーン@「華麗なるギャツビー」。デイジーを賭けて恋敵が争う非常に白熱するシーンである。再演版でもゴルフシーンはあるのだろうか・・・そんなことを思いながら打ったら力が入りすぎてしまった。デイジー設定が大空さんだったのもいけなかったのだろう。「The Last Party」の〝You are me, I am you”の場面でゼルダの帽子を被る可愛いスコットから広がる妄想劇場・・・。邪念。
広大なグリーンの中に小さなボールを探す時は、トマス・キースになったつもりで目を細めてみる。遠くに飛んで行ったボールの行方なんてハヤブサの目を持っていないと無理。でもバンカーなら砂漠と同じ設定だからトゥスンでもイブラヒム兄でも力になってくれるかもしれない。そう思ったらバンカーに自然とボールが向かってしまう。それでもイブラヒムもトゥスンもやってこない。(当たり前。)
結局のところいつでもどこでもヅカで締め括られるのである。
コメント 0