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ただ好きな思いを語る。 [大空祐飛・大空ゆうひ]

5月から昨日の楽まで、この3か月の間にイルカの海(太平洋)を渡り、村と東京間を往復し、再びイルカの海を渡った。すべて大空さんのせいである。

関係ないが、昨日の花組千秋楽の日はインドネシア独立記念日であった。つまりハジ・タムロン@「ジャワの踊り子」の命日でもあったわけだ。

大空さんがタムロンを演じてから4年。インドネシア人でありながらオランダ人の手先となって独立を阻止しようと企てるタムロンが国と任務と道徳感に挟まれてもがき苦しんでいた姿は、月組時代の大空さんが舞台人としての立ち位置を模索していた姿と重なる。時が流れ、花組に組替えとなった大空さんが組の芯となるような立場を任されてとびっきりの笑顔を振り撒いている。人は日々成長して変化していくものだと思うが、舞台人として大勢の人を前に立っている花組の大空さんからは自信のようなものが漲っているのを感じた。

度重なる本人の発言を聞いていると、まるで不器用が売り文句のようにすら感じるのだが、不器用な人間が努力して得た輝きは何物にも代え難い。学年が上がって責任感もあるし、この学年で別の組にやってきた転校生としてのアピールもあるのかもしれないが、努力の上に勝ち取った自信に満ちた輝きを見せていた。それでいてピュアハートになっていた。対極にあるのにすごい両立具合。これが大空クオリティ。

月組時代の生大空さん体験は遠い記憶となってしまった「West Side Story」のチノぐらいだから、実質生大空さん体験は今回の花組が初めてのようなものだった。月組時代の大空さんは、すべて後追い学習と称してDVD観劇に頼っていたし、元々DVDだけでどっぷりハマってしまった人間なのであまり偉そうなことは言えないが、客席で体感した大空さんの威力は本気ですごかった。本人は意識していないだろうが、強烈なオーラのようなものが出ていた。しかもじんわりとやってくるから困る。目に見えない空気砲のようなものだ。

以前、どこかの劇場の天井桟敷席から遥か遠くの舞台を観ていた時、オペラグラスも何も無い状態なのに強烈なオーラを放っている人が観えた。後でそれがコルム・ウィルキンソン(レ・ミゼラブル初演のジャンバルジャン役の人)とわかったのだが、その時と同じぐらいの威力だったと言ったら褒めすぎだろうか。

歌劇6月号で桜一花さんが大空さんのことを“空とか海のような自然の優しさや厳しさを併せ持っている自然みたいな人”と言っていたが、まさに言い得て妙である。このコメントを見て膝を叩きながら思わず「先に言われてしまった。」と苦笑いしたのが昨日のことのようだ。

しごく当然のように舞台人という仕事をしながら、それでも誰にも無い大空祐飛というブランドがある。それは今となってはきっと舞台人というカテゴリーから外れても十分にやっていけるブランドなのだと思う。それだけ強い、この人は。流れないし、流されない。この強さに惹かれるのだと思う。でも、ただ強いだけではなくて、とても優しいのだ。否、優しいからこそ強いのだ。そして大きい。それは確かに自然のようだと表現されるに値する。

昔、久世のんさんを評して、「本当に優しい人は出方がクールになってしまう。表面上の優しさではないから適当に声をかけられない。その代りこういう人は一度気にしたら徹底して人の面倒を見てしまうと思う。」というような事を言っていたのをどこかの本で読んだ記憶がある。なんだか似ているなと思う。だから未だに仲が良いのかもしれない。

初日当日にゆうひ君呼びだった友人が、初日翌日に観て「もうゆうひ君なんて呼べない、私もこれからは大空さんとしか呼べない。」というメールをくれた。「Hollywood Lover」を生観劇していてもそこまでは言っていなかったのに、驚きである。

この友人、花組の下級生のファンでもあるのだが、楽日を迎えて再びメールをくれた。曰く、

「繰り返し何度観ても“ひき潮”で泣けて困る。ショーでこれだけ泣かせるなんて素敵すぎる。どんだけ奥深い役者さんなんだろう。今から銀ちゃんが楽しみでならない。そして花組下級生のファンとしては、あの素晴らしい(大空さんの)背中を見て育ってねと思ってる。」

大空さん、そして大空さんを優しく迎え入れてくれた花組生ありがとう。シュクラン(ありがとう。)

アッ・サラーム アライクム(あなた方に平安が訪れますように。)

(イブラヒムパシャ殿に敬意を表してアラビア語にて挨拶。)

花組の皆さん、しばしのんびりと英気を養って再び舞台で花を咲かせてほしい。感謝。


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でるふぃ

プルミンさん、はじめまして!
祐飛さんの名前検索で、散歩していて、こちらにやってきました。
いろんな話題で、しかも、祐飛さんに結びつくという「愛」が、
素晴らしいですね~♪
写真も綺麗で、楽しいです。ハーバーが特に好き。
これからも、素敵な記事を書いてくださいね。
また、お邪魔します(^^)
by でるふぃ (2008-08-22 21:38) 

プルミン

でるふぃさん、コメントありがとうございます。
ブログには以前より時々お邪魔させていただいています。
自然の中にも大空さんネタを探してしまう病、これはいたしかたない。
でるふぃさんの記事にも同じ匂いを感じます。なんて勝手に思っているのですが、楽しんでいただければ幸いです。
また遊びにきて下さい。

by プルミン (2008-08-23 02:41) 

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