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ダビデ君とキス [書を捨てよ世界に出よう・60年代バックパッカー編]

はい、60年代バックパッカーの旅、まだ終わってないんで続き行ってみよう。

えーっと確かペルージャでペンションに滞在していたところまででしたね。

ちびっ子たちと別れて向かった先は憧れの街フィレンツェ。花の都。フローレンスとも言いますね。バニー大空さんのほうじゃないよ。(知ってるから。)

1週間ばかりユースに滞在した。頼みもしないのに毎朝ユースの前で車にボートを乗せて待っている小太りじいさん。毎日ドライブに誘われるが無視。あまりにもしつこいので通りがかったポリスに助けを求めるも、今度はそのポリスにも付きまとわれた。なんともイタリアらしい話ではないか。

さてここで超美男子と出会う。ユースの側にテントを張っていたイギリス人兄弟がいた。兄弟ともにまだ10代の青年たち。二人に誘われる。特に弟、ピーター15歳。毎日猛烈にラブアタック(なんかゲームのタイトルみたいだ。)してきたそうな。見た目が兄よりいけてた。なんと、かの有名なミケランジェロ作ダビデ像並みだったらしい。なので断る理由もなく・・・ってどうなったん?っていうか見た目が9割ですか?

「いやー普通にね、一緒にお話したり食事したりしただけよ。そこは大和撫子だから当然です。」

まあね、娘の自分が言うのもなんだが、この人だったら本当に大丈夫だろうね。だからまあ安心したわけなのだが・・・

「あっ、ファーストキスの相手ではあったよ。それだけだけどね。」

うぉーっ!・・・いいの?時効なの?

なんかイタリアで10歳年下のイギリス人の青年とキスってどうなんだ。なんか新鮮だ。っていうか自慢してる?あっ、もしかしてダビデ像かなんかを見てきた後で夢を見ただけだったとか?ありえないこともなし。とからかったら(親をからかうな。)「写真あるから帰ったら見せる。」と自信満々に言われた。楽しみでいたしかたなし。

ダビデ君、お勉強はできなかったのかイギリスにいる母親から「成績が悪いから帰ってくるように」と手紙が届いた事をダビデ君の兄上がそっと教えてくれた。(兄上、黙って負けてはいない。知恵者である。)

「そうね、それを聞いてちょっと覚めたね。年もそんなに違うと思ってなかったから。」

本当か、本当に知らなかったのか?怪しい。ダビデ君には一緒にイギリスに帰ろうとまで言われたらしいが、丁寧にお断りした。後しばらくの間、日本とイギリス間で文通が続いた。

さて旅も終盤に入った。次回で終わる予定である。


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